2枚目としては、先ほどの写真とほぼ同じ角度の顔を選んだので、撮り分けた違いが判りやすいと思う。
ぱっと見てどんな違いを感じてもらえただろうか。
ヘアスタイルと衣装の違いは判りやすい。衣装が赤いのもあってリップの色もやや濃いの判ると思う。
あと判りやすいと言えば明るさの違い。全体的に1枚目の写真よりも暗めなローキーな写真だ。顔の一番明るい頬の辺りの明度はほぼ同じような感じに仕上げている。仕上げているというのにはコツがあって撮影した生写真自体はもっと暗めに撮っていて、こんな写真で大丈夫か?と思わせる感じで撮っている。それをこの明るさになるよう補正しているというもの。写真全体の明るさの差を少なくしていて、それを引き延ばすという処理だ。実際、撮影時に適正な露出で撮っていればもっと違った雰囲気の写真が撮れていることになるが、どうなるかを簡単に言うと髪の毛がもっとつやつやした感じになってしまうと言えば判りやすいだろうか。別のカットのときにそういう感じの写真も撮っているので、その写真をアップしたときにはまた見比べてみると楽しめると思う。
それと撮影環境だ。1枚目の写真とは部屋が違うのでかなり暗い室内環境で撮っていると思って欲しい。
後ろの見えている窓からは離れているので外光は非常に弱くカーテン越しの雰囲気を背景として利用している程度。照明はそれとは反対側、つまり顔に当たっている光は体の右前方のやや上から1灯当てているだけ。室内にある照明とは異なりこちらに窓があるかのような照明の当て方をしている。
この照明効果によって顔のパーツはより際立つことができ、キリッとした雰囲気を出している。
それを除いたとしてしても顔の雰囲気が違って見えるのが判るかな。
撮影している私とモデルさんのさきほどの写真は体に対してほぼ真横から撮ったものだったが、この写真は体に対して斜め45°から撮っている。カメラの高さはアイレベル。ほんの少し近づいていて、ほんの少し焦点距離が短い。カットごとに何枚も撮るが、この高さや角度、距離、焦点距離などの細かな違いで採用・不採用が決まる重要なところだ。
それと人物写真では大事な点があって、その一つの違いによって相当印象が変わるのだが、これはここでは書かないようにしよう。今回載せる3枚にもしっかりとその違いを入れているので、ぜひご自身でで見つけて欲しい。